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炭酸水素塩泉

泉質に関する読み物 — 成分・泉質名・分析表の読み方

2026年9月6日読了 3分
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炭酸水素塩泉 (Bicarbonate Spring)

泉質名(和/英):炭酸水素塩泉 (Bicarbonate Spring)。
主要成分・化学式:代表的には炭酸水素ナトリウム(NaHCO₃)や炭酸水素カルシウム(Ca(HCO₃)₂)などで、化学式例はNaHCO₃, Ca(HCO₃)₂。これらは水中で炭酸イオン(CO₃²⁻)と区別せず表示する場合もありますが、入浴によりCO₂として揮発しやすいので重炭酸塩泉と呼びます。
濃度基準:溶存物質1kg中1,000mg以上で、陰イオンがHCO₃⁻。析出物形成(石灰華)の原因成分が多い。
典型的効能:皮膚を柔らかくし、乾燥肌の改善や傷の治癒促進に効果があるとされます。水がぬるめでも温かさが持続するので、冷え性や末梢循環障害の緩和に適しています。飲用では胃十二指腸潰瘍や逆流性食道炎、糖尿病、高尿酸血症への効能が報告されています。
禁忌症:一般に禁忌は少ないですが、ナトリウム摂取制限が必要な方は注意します(食塩泉と同様)。また、酸性泉や強アルカリ泉ほどの殺菌作用はありませんが、皮膚疾患で極端な敏感肌の方は刺激を感じる場合があります。
作用機序:水中のHCO₃⁻は皮膚に接触すると皮脂の過酸化物を分解し洗浄作用をもたらすほか、pHが弱アルカリ側に働くため角質をやわらげます。また、炭酸ガス(CO₂)を含むため、皮膚への刺激で末梢血管がわずかに拡張し、血流改善が促されると考えられます。析出物としての炭酸カルシウムが肌表面に薄い膜を形成し、保温・保湿効果にも寄与します。
測定・分析方法:炭酸水素イオンは滴定法(硫酸滴下で指示薬変色)やイオンクロで測ります。全溶存物質のうち重炭酸塩量は、CO₂揮発量や電気伝導率から推算する場合もあります。PH測定で弱アルカリ性を確認し、蒸発残留物で総濃度を判定します。
代表的な温泉地例:川湯温泉(和歌山)、小谷温泉(長野)など。

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